2001年12月20日(木)14:25

ジスカールデスタン改革会議議長:「ニースEU条約は欠陥がある」

パリ(ロイター)

将来のEU改革会議の議長を務めるジスカールデスタン元フランス大統領は、ニースEU条約を欠陥があると評した。同条約は欧州連合(EU)改革の前提条件を整え、新規加盟国受け入れの準備を行うものである。東欧諸国を中心とする12の候補国は目下EU加盟を目指して努力している。ジスカールデスタン元大統領は、ニース条約には誰も満足していない。そしてアイルランドの反対により批准できないでいる。もしアイルランドの有権者が二度目の国民投票で再度反対票を投じたならば、ニース条約は消滅する、とフランスのラジオで述べた。

共通の憲法の準備も行う改革会議は直接市民の要求に取り組まねばならない。政府間の話し合いはいよいよ役に立たなくなっている、とジスカールデスタンは述べた。

EU各国首脳は先週、ラーケンの首脳会議において、欧州連合改造の提案を作成する改革会議の召集に合意した。この会議では、どのような任務をEUに委ね、どのような任務を各国の政府や地方の権限とするかが協議される。加えて、欧州委員会と欧州議会の強化の方法や、どのようにして各国議会を一層EUに結びつけるか、また、EU市民による欧州委員長の公選の是非なども検討する予定である。国の威信にも関わる新たなEU官庁の所在地については、首脳会議は合意を導くことができなかった。

原題:Giscard d'Estang: EU-Vertrag von Nizza ist fehlerhaft